畳まめ知識 その3 【縁(へり)の種類と選び方】

畳床畳床を畳表で包むとき、横方向は畳床の幅に合わせて畳表を切りそろえてしまいます。そのままでは畳表が固定されないので、畳縁で切り口を隠すと同時に畳床に縫い止めます。材質は綿・麻・絹・化学繊維(ポリプロピレン、ポリエステルなど)があり、化学繊維の畳縁が丈夫で種類も豊富なので一般的に広く用いられます。

畳縁は普及品~高級品まで価格と品質に幅があり、麻縁は非常に高価で綿縁の何倍もします。

畳縁の選び方

畳縁の選び方は最終的にはお客様の好みになりますが、お部屋を明るく演出するならカラフルな色や斬新なデザインのものを、客間などもてなしや癒しの空間を創るなら無地や落ち着いた色・柄、そして上質な畳縁を選択することで和室の雰囲気が変わります。

畳縁の種類

昔は身分によって使用できる畳縁に制限があり、繧繝縁(うんげんべり)や高麗縁(こうらいべり)などは色・柄・文様で身分が分かりました。現在では自由に色・柄・材質などが選択できますが、寺院、仏閣、茶室や一般住宅の床の間など、格式の高い空間には、それに見合った材質や文様の縁(紋縁・純綿無地など)を用いることで、格調高い和室空間を演出することができます。

繧繝縁(うんげんべり)

身分のもっとも高い人が座る格式高い畳縁で、天皇、三宮、上皇が用いた。現在は神社などで使用されている。

高麗縁(こうらいべり)

繧繝縁同様に身分によって大紋・小紋を使用した。現在では寺院仏閣や茶室、一般住宅の床の間などに用いられる。

高級縁

綿や麻などで作られた高価な畳縁。無地や柄物などがあり、客間や茶室などに使用される。

一般縁

化学繊維(ポリプロピレン、ポリエステルなど)で作られた丈夫な畳縁。各メーカーからいろいろな柄・色・デザインが出されており、種類が豊富。